ドラマや映画の撮影で使われるロケ地。物語にリアリティや説得力を演出する重要な役割を担っています。そんなロケ地は、意外にも一つの場所が、複数のドラマや映画で使用されることが多いのをご存知でしょうか。千代田区にも、度々ロケ地として活用されてきた場所が多く存在します。ロケ地を巡ることで、ドラマや映画に、より感情移入ができたり、視聴が楽しくなるはず。そこで今回はロケ地として有名な場所を8箇所訪れました。
風情ある外観は、今までドラマや映画に幾度となく登場してきました。『スニッファー 嗅覚捜査官スペシャル』や『S-最後の警官-』『隠蔽捜査』など刑事ドラマ以外にも『ぼくらの勇気 未満都市2017』『マルモのおきてスペシャル』など交番としてロケ地利用されています。
近代的で清潔感のある外観の「ワテラス」は、今まで多様なドラマに登場してきました。「ワテラスタワー」と「ワテラスアネックス」2つのビルを仰ぐことができる屋外広場は『家売るオンナ』や『わたし、定時で帰ります。』『カルテット』などにロケ地として使用されてきました。
「ワテラス」は東京メトロ新御茶ノ水駅・淡路町駅、都営新宿線 小川町駅から徒歩2分、JR御茶ノ水駅から徒歩3分の場所に位置します。レストランなどのテナントが入る商業施設をはじめ、オフィスやレジデンス、学生マンション、ホール、ギャラリーなどさまざまなスペースが設けられています。
貴重な調度品や、クラシックなインテリアが並び、絢爛でありながら上品な空間が広がる「学士会館」。ドラマ『半沢直樹』内で東京中央銀行として登場した以外にも、『下町ロケット』や『ドクターX~外科医・大門未知子~』『陸王』など数々のドラマにロケ地として使用されています。特に、建設当時の趣が残る宴会場の201号室はドラマに多く登場することで知られています。
広々とした敷地に華やかで荘厳な社殿がある「神田明神」は、ロケ地として使用されることも多く、ドラマや映画に度々登場。ドラマ『ロングバケーション』や『HERO』『義母と娘のブルース』など映像作品以外にも、アニメ『ラブライブ!』に登場し、聖地としても知られています。
「神田明神」はJR御茶ノ水駅、東京メトロ新御茶ノ水駅・末広町駅からそれぞれ徒歩5分のところにある、2030年に創建1300年を迎える歴史の深い由緒ある神社です。
御祭神に祀られているのは一之宮に大己貴命(おおなむちのみこと)、二之宮に少彦名命(すくなひこなのみこと)、三之宮に平将門命(たいらのまさかどのみこと)。境内には、国の有形文化財登録に指定されている社殿のほか、資料館や神田明神文化交流館「EDOCCO」などさまざまな施設があります。
優美な趣のある 「日本工業倶楽部会館」は、『ゲゲゲの女房』や『グ・ラ・メ!~総理の料理番~』『下町ロケット』など多数のドラマにロケ地として使用されてきました。入館は会員のみですが、映画のセットのような外観は外から眺めるだけでも当時の歴史を感じられそうです。
設計は国賓を迎えることを考慮し、古代ギリシャ建築で使用された重厚な柱ドリック・オーダーが採用され、入口も広く設けられた建築となりました。修繕工事が行われた後も、会館の西側部分は当時のまま保存され、登録有形文化財に指定されています。
数々の刑事ドラマで外観が映されてきた「警視庁本部庁舎」。最近では『TEAM~警視庁特別犯罪捜査本部~』『天国と地獄』などに登場し、物語に説得力を生んでいます。
この見覚えのある「警視庁本部庁舎」は、警視庁創立100年を記念して1980年に建設されました。庁舎内には110番を受信する通信司令センターや留置施設も設置されています。
1949年創業の老舗ガーデンレストラン「日比谷サロー」。店舗の1階には外壁がなく、テラス席がメインの珍しいスタイル。
日比谷公園内にある「日比谷サロー」は、ロケ地としても人気。『99.9-刑事専門弁護士-』『SUITS』などのドラマで、このテラス席が登場しています。
そのシーンを思い浮かべながら、出演俳優が座った席で食事をするのも楽しいかもしれません。
「国会前庭」では今まで映画『シン・ゴジラ』やドラマの『家売るオンナ』『そして誰もいなくなった』など多くの映像撮影が行われてきました。中でも「国会前庭」が度々登場する『相棒』、北庭にある時計台前が映されたNHK連続ドラマシリーズの『とと姉ちゃん』が印象的です。
歴史が蓄積されてきた由緒ある神社から、クラシカルな建物や現代的なビル、警視庁本部庁舎まで多種多様なロケ地を紹介しました。お気に入りのドラマや映画を更に好きになるロケ地巡り。実際に訪れることでその場所で新しい発見ができたり、より詳細な特徴が見えてくるはず。
ぜひ、いつもと一味違う休日の過ごし方として試してみてはいかがでしょうか。