中之門石垣は江戸城の中でも最大級の巨石(35t前後)が使用され、目地がほとんど無い、整層・布積みの石垣です。明暦4年(1658)に普請され、元禄16年(1703)地震で倒壊した石垣を修復し、その後約300年の間に、石材の移動による目地の開き・孕み、荷重や風化による破損・剥離等が発生していたため、平成17年(2005)から平成19年(2007)まで20ヶ月かけて解体・修復工事が行われました。三次元レーザ測量から築石一石ごとの立体モデルを作成し、コンピュータ画面上で、石垣創建当時の線形を推定するなどの修復工事の概要が、中之門跡に詳しく表示されています。 また、中之門石垣解体に伴い、築石同士を連結する銅製の「契り(ちぎり)」や築石の据付に使用した銅製・鉄製の「敷金」など様々な遺物が出土しました。
「番所」とは、警備の詰所のことす。現在、百人番所、同心番所とこの大番所の三つが残っています。大番所は大手中之門の内側に設けられ、他の番所よりも位の高い与力・同心によって警備されていたといわれています。江戸城本丸へは最後の番所であり、警備上の役割はきわめて重要であったと考えられています。
大番所は再建されたものですが、背後の15段の射撃用の石段も古く風格のある立派な建物です。
INFORMATION基本情報
- 所在地皇居東御苑内
- アクセス東京メトロ大手町駅