1964年、大阪府生まれ。武蔵大学人文学部社会学科卒。広告代理店、週刊SPA! 勤務を経て、1996年、(株)弘済出版社(現・交通新聞社)入社、「散歩の達人」 編集部所属となる。2000年、編集長就任。
現在は、散歩の達人編集人、およびWebメディア「さんたつ」統括編集長。10歳から品川区(戸越銀座のはずれ)で育ち、現在はホットなチャイナタウン=西川口在住。
千代田区に造詣の深い"ちよだ人"をゲストに迎え、区内のおすすめスポットを伺う「ちよだ人と街歩き」。個性豊かなちよだ人独自の視点から、魅力溢れるお店や施設、景観などを紹介してもらいます。今回お迎えしたのは、大人のための首都圏散策マガジン「散歩の達人」の編集長を務める武田憲人さん。知る人ぞ知る、千代田区の隠れたスポットを教えていただきました。
(2024年7月更新)
「インターメディアテク」は「KITTE丸の内」内にある入館料無料の博物館。意外と知らない人が多いんですが、東京大学が所蔵している多くの学術標本が展示されていて、かなり見応えがあります。例えば、動物の標本や南国の植物、宝石の原石や化石など。あらゆる分野の、価値ある標本や資料を見ることができるんです。
広々とした展示スペースは「ハリーポッター」を彷彿とさせる空間。特に印象に残っているのが、入口入ってすぐにある白い数理模型です。数理模型というのは数式を立体で表した模型。入口だけじゃなく他のスペースにもさまざまな形の数理模型が展示されていました。
常設展以外に企画展が開催されているのも特徴です。この前はNHK朝ドラの「らんまん」の主人公のモデルになった植物学者、牧野富太郎が手がけた図版が展示されていました。ちなみに、標本や資料にはそれぞれ説明文が添えられているんですが、学術的な文章なので理解するのは少し難しいです。それでも見ているだけで興味深いものが多く、おすすめの博物館です。
インターメディアテク 詳しくはこちら
住所 | 東京都千代田区丸の内2-7-2 KITTE 2・3階 |
TEL | 050-5541-8600 |
営業時間 | 11:00〜18:00(金・土は20時まで開館) |
「月花舎」は、コロナ時期に閉店してしまった四ツ谷のジャズ喫茶「喫茶茶会記」のマスターが、移動書店の「ハリ書房」の力を借りて立ち上げたブックカフェです。「喫茶茶会記」は、散歩の達人でも取り上げさせていただいたし、以前オフィスが四ツ谷にあったこともあって何度かお邪魔していました。常連さんに愛されているお店、という記憶がありますね。
「月花舎」は2024年4月にオープンしたばかり。そのことを私もつい最近知って一度訪れたんですが、「喫茶茶会記」の頃とは少し変わって、スタイリッシュな内装が印象的でした。「ハリ書房」が携わっていることもあって、置いてある書籍も厳選されていましたね。
前々から興味があったスペシャルコーヒーの店を最近開拓し始めていて。そんな矢先にふらっと入ったのが神保町の「自家焙煎コーヒー店・Pharos Coffee(ファロスコーヒー)」です。
ここは台湾の方が営んでいるコーヒーショップで、世界中から厳選した豆を焙煎して提供してくれるお店。豆も他所の焙煎所の品を扱ってるんじゃなくて、ご自身で仕入れられているみたいです。
訪れたときは「コスタリカ」をいただいたんですが、口に入れた瞬間フルーツの風味が広がってコーヒーとは思えないような味わいで驚きました。これまで出会ったことのないタイプのコーヒーというか。店内のインテリアもオリジナルのものを揃えているみたいで、すごく格好良いんです。
以前からコーヒーにもお茶にも両方に使える、取手のないタイプの陶器のコップを探していたんです。それまではドイツのメーカーのコップを使っていたんですが、最近輸入していないみたいで手に入らなくなってしまって。
そんなときにネットで見つけたのが、デザイナー柳原照弘さんがクリエイティブディレクターを務める陶磁器ブランド「1616 / arita japan」の白いコップ。調べたら、「百田陶園 パレスホテル東京店」内に店舗があるということを知って、実際に行ってみました。どうやらホテル内のレストランで「1616 / arita japan」の器が使われているみたいですね。
店内には、目当てのコップ以外にも心惹かれる器が多くありました。まずはネットで見つけたコップを購入したんですが、使い勝手が良くてあれから毎日使っています。次はシンプルなデザインのお皿を買おうかなと思っていますね。
百田陶園 パレスホテル東京店 詳しくはこちら
住所 | 東京都千代田区丸の内1-1-1 パレスホテル東京 B1アーケード内 |
TEL | 03-6273-4765 |
営業時間 | 10:00〜19:00 |
現在のオフィスのある御茶ノ水から神田川を右手に水道橋方面に歩くと左手にある「女坂」。近くには急な石段オンリーの「男坂」もあって、写真映えするのはそっちなんですけど、どちらかというと「女坂」の方が好きですね。
石段の途中に踊り場があったり、坂の途中で曲がるカーブの造りが良くて。都会では珍しい、街中ではあまり見ないタイプの坂だと思います。