皇居・東京駅・日比谷 イベント 木彫り熊の申し子 藤戸竹喜 アイヌであればこそ

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東京ステーションギャラリー

イベント開催期間

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INFORMATION基本情報

日時 〜 
10:00~18:00 (金曜日は20:00まで)
※入館は閉館30分前まで
※新型コロナウイルス感染拡大防止のため開催内容が変更になる場合があります。
※本展は当館のみで開催されるものです。
休館日 7/19(月)、8/10(火)、8/16(月)、8/23(月)、9/6 (月)、9/13 (月)
場所 東京ステーションギャラリー(東京都千代田区丸の内1-9-1)
アクセス JR東京駅 丸の内北口 改札前
観覧料
チケット購入
一般:1,200円、高校・大学生:1,000円、中学生以下:無料
※障がい者手帳等持参の方は100円引き(介添者1名は無料)
※チケット購入方法の詳細は決まり次第、当館ウェブサイトでお知らせします。
主催 東京ステーションギャラリー(公益財団法人東日本鉄道文化財団)
お問合せ先 TEL:03-3212-2485
公式ウェブサイト https://www.ejrcf.or.jp/gallery/

木彫り熊の申し子  藤戸 竹喜 アイヌであればこそ 

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《白熊の親子》(部分)、1999年、個人蔵

北海道美幌町で生まれ、旭川市で育った藤戸竹喜(ふじとたけき/1934-2018)は、木彫り熊の職人だった父親の下で12歳の頃から熊彫りを始めました。やがて阿寒湖畔に移り住み、この地で才能を開花させて、数多くの木彫作品を生み出します。藤戸竹喜の作品の特徴は、大胆さと繊細さ、力強さと優しさといった、相反するものが同居していることにあります。一気呵成に彫り進められる熊や動物の姿は、まるで生きているかのように躍動し、旺盛な生命力を感じさせる一方で、仕上げに行われる毛彫りは細密で、硬い木であることを忘れさせるような柔らかな質感を生み出しているのです。
本展は、その初期作から最晩年にいたる代表作80余点によって、この不世出の木彫家、藤戸竹喜の全貌を東京で初めて紹介する機会となります。

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    《怒り熊》1964年、(一財)前田一歩園財団蔵

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熊からすべてを教わった。

  • 「じっと木を見ていると中から姿が出てくるのです。見た物が頭の中に入り、それが木の中に浮かび、それを掘り出していく。上手に周りの木を取り除いて中のものを出してあげる、という具合です。」
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    《群熊》1967年、(一財)前田一歩園財団蔵

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    《語り合う熊》2018年、個人蔵

  • 「完璧なものを作るのは、すごく難しい。一つのものを完成させるっていうことは、すごく難しい。俺にとっては、熊がそうだ。熊を完璧にできたっていうことは、等身大にしても、狼にしても、伝わるんだよ。だから熊がすべての基本。」

藤戸竹喜は制作にあたって一切デッサンすることがなかった。丸太に簡単な目印を入れるだけで、あとは一気に形を彫り出していく。それはあたかも木の中に潜んでいる形が予め見えていて、それをただ取り出してやっているだけ、というかのようであった。藤戸はこの能力を、ただひたすら熊を彫り続ける中で身につけた。繰り返し、繰り返し彫ることで、熊の形態を、熊を取り巻く空間を理解していったのである。




私は根っからの熊彫りです、親父の時代から。

  • 「父は手取り足取り掘り方を教えてくれるようなひとではありません。」
    「決して褒めない。何が悪いかも伝えず、作品を見た瞬間にまさかりで割られたことも何度もあります。」
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    《川の恵み》(部分)、2000年、鶴雅リゾート㈱蔵

 

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左から《日川善次郎像》1991年、《杉村フサ像》《川上コヌサ像》1993年、3点とも個人蔵

34歳の時に依頼されて観音立像を制作したことが、藤戸の制作の大きな転機となりました。熊以外を彫ったことがなかった藤戸は、この時、京都と奈良に行き、一週間にわたって仏像を見続け、目に焼きつけたといいます。そして半年間、この観音立像だけに没頭して作品を作り上げました。これを契機に藤戸の制作は大きな広がりを見せることになります。熊だけではなく、人物、狼や鹿、海洋生物など、さまざまなモチーフが、藤戸の手によって命を吹き込まれ、木の中から彫り出されていきました。
特にアイヌ民族の先人たちの姿を等身大で彫った作品群は、精緻な写実的描写の中に、威厳に満ちた存在感を表現しており、見る者を深い感動に誘わずにはおきません。

 

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    《狼と少年の物語》2016年、個人蔵

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    《木登り熊》2017年、個人蔵

アイヌに生まれたことを誇りに思う。

17 歳の時、藤戸は北海道大学植物園で狼の剥製を見て、「狼を作りたい」と父親に告げる。しかし父は「熊も一人前に彫れないのに何を言っているのか」と一喝した。それ以来、狼を彫ることが藤戸の大きな目標となった。満足のいく狼を彫ることができた時には70 歳になっていた。藤戸が80 歳を過ぎてから制作したのが〈狼と少年の物語〉である。胸にあたためてきた物語を19 点の連作として表現したものだ。狼(エゾオオカミ)は明治29 年頃に絶滅したといわれる。「動物とアイヌと和人の物語を残したい」という藤戸の強い願いが込められた作品である。

 


※文中の藤戸竹喜の言葉は「私の中の歴史 アイヌ民族の彫刻家 藤戸竹喜さん」『北海道新聞』(2014 年9 月29 日~10 月14 日)および、在本彌生・村岡俊也『熊を彫る人』(小学館、2017 年)より引用しました。
※「アイヌであればこそ」は、父親の言葉で、藤戸竹喜も同じ気持ちを受け継いでいました。



 

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