旧近衛師団司令部庁舎

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東京メトロ九段下駅、竹橋駅から徒歩5分のところにある「北の丸公園」。園内の南端に建っているのが「旧近衛師団司令部庁舎(きゅうこのえしだんしれいぶちょうしゃ)」です。

INFORMATION基本情報

  • 所在地東京都千代田区北の丸公園1
  • アクセス東京メトロ東西線「竹橋駅」1b出口より徒歩3分
    各線「九段下駅」より徒歩12分

国指定重要文化財にも指定された明治から残る洋風レンガ建築、旧近衛師団司令部庁舎

1910(明治43)年に竣工した「旧近衛師団司令部庁舎」は、当時の陸軍技師で、他にも多くの軍事関連施設を手がけていた田村鎭が設計を担当。もとはその名の通り近衛師団司令部として使われ、北の丸地区の中央に建設されました。関東大震災や第二次大戦をくぐりぬけ、現在に至るまで、ほぼ完全な姿をとどめています。

二階建て赤レンガ造りの建物は、正面中央の玄関部分には八角形の塔屋があり、屋根はスレート葺きの、簡素なゴシック様式。丸の内や霞が関のレンガ造りの官庁建築が消滅していくなか、「旧近衛師団司令部庁舎」は当時の形態が残されいる数少ない明治洋風建築です。

戦後になると、皇宮警察が職員宿舎として利用していましたが、1963年以降は空き施設となり、1966(昭和41)年には北の丸地区の整備のため、取り壊しの計画が立てられました。ですが「旧近衛師団司令部庁舎は、明治洋風レンガ建築の一典型である」と、取り壊しを惜しむ声が上がり、建築家の谷口吉郎が率先して保存運動を実施。日本建築学会などの陳情や意見書の提出により、1972(昭和47)年に国指定重要文化財として残されることになりました。

その翌年の1973年、谷口吉郎の設計によって改修工事が開始されます。建物の内側に鉄筋コンクリートの構造体を設け、屋根は震災後に改修された棧瓦葺から建築当初のスレート葺に復原されました。

その後1977(昭和52)年に一部を改装し「東京国立近代美術館工芸館」として利用されていましたが、2020年2月28日に移転のため閉館。現在入館はできませんが外観は柵の外から見ることができます。

近隣には「東京国立近代美術館」「科学技術館」などの文化的施設や、桜の名所である「千鳥ケ淵緑道」「千鳥ケ淵公園」、歴史が感じられる「清水門」「江戸城跡」など、見所が盛りだくさん。北の丸公園を散策しながら、「旧近衛師団司令部庁舎」を含む歴史的建造物を観察するのもおすすめです。

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