飯田橋・九段・市ヶ谷・北の丸 紀伊国坂
「内堀通り」を竹橋から国立近代美術館・国立公文書館の前を、北桔橋門(きたはねばしもん)前あたりまで上る緩やかな坂です。
『紫の一本』(戸田茂睡著)には「紀伊国坂松原小路より竹橋御門へ出る坂をいふ。今の灰小路の所、元尾張紀伊候の御屋敷ありし故なり」とあり、『再校江戸砂子』(菊岡治涼著)には、「紀伊国坂 竹橋御門へくだる小坂をいふ。むかし此所に尾紀の両御館ありしなり、今赤坂に同名あり」と書かれています。
両邸は明暦3年(1657)正月の大火で焼失し、尾張邸は市ヶ谷に、紀伊邸は赤坂に移りました。この大火は「振袖火事」とも呼ばれ、江戸城の天守閣もこの時に焼失し、以後再建されませんでした。
INFORMATION基本情報
- 所在地北の丸公園3
- アクセス竹橋駅1a出口、1b出口より徒歩1分