観世太夫 【かんぜ たゆう】
- ヒストリー&カルチャー
猿楽(のちの能楽)観世流の家元のこと。観世流の始祖の観阿弥が、初代の観世太夫。
太夫とは、ある種の芸能人の称号、あるいは敬称で、観世、金春、宝生、金剛の四座の家元をそれぞれ太夫と称し、観世太夫、金春太夫などという。このうち観世座は、徳川家と縁が深かったこともあり、筆頭の地位を得ていた。その家元である観世太夫や一座の人びとの屋敷があったことから、猿楽町という町名が生まれたといわれる。一六五六年(明暦二)には神田神社(神田明神)の◆法楽【ほうらく】として、観世太夫が勧進能を興行することが許されている。
太夫とは、ある種の芸能人の称号、あるいは敬称で、観世、金春、宝生、金剛の四座の家元をそれぞれ太夫と称し、観世太夫、金春太夫などという。このうち観世座は、徳川家と縁が深かったこともあり、筆頭の地位を得ていた。その家元である観世太夫や一座の人びとの屋敷があったことから、猿楽町という町名が生まれたといわれる。一六五六年(明暦二)には神田神社(神田明神)の◆法楽【ほうらく】として、観世太夫が勧進能を興行することが許されている。